情報発信

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2023.09.25   情報発信

2024年パートへの社会保険適用拡大の予定

はじめに

現在、厚生年金保険の被保険者数が101人以上の企業などで週20時間以上働く短時間労働者が、厚生年金保険や健康保険(社会保険)に加入する必要があります。そして、この短時間労働者の加入要件がさらに広がり、2024年10月からは厚生年金保険の被保険者数が51人以上の企業などで働く短時間労働者も社会保険に加入する必要が生じます。以下、詳細をご説明いたします。

2024年10月からの適用拡大

2024年10月以降、厚生年金保険の加入対象となる企業は被保険者数が51人以上の場合、パート・アルバイトの方々にも社会保険を適用する必要が生じます。この「51人」の判断基準について、詳細なポイントは以下の2つの項目となります。

(1)1年間の中で6ヶ月以上、対象の会社で厚生年金保険に加入する従業員(短時間労働者は含まず、共済組合員を含む)が合計で51人以上となること

正社員と、正社員の4分の3以上の時間を勤務するパート・アルバイトの総数が、過去1年のうち6回以上で合計51人以上になる場合、適用が拡大されます。もし2024年10月時点でこの要件を満たさない場合でも、その後の各月の被保険者数に応じて適用が拡大されることがあります。

(2)法人の場合は、同じ法人番号に属するすべての事業所の被保険者数を合算して判断し、個人事業主の場合はそれぞれの事業所ごとの被保険者数で判断します。

法人の場合、法人番号ごとに51人の要件を判定しますので、中小企業にも適用されることが多くなりそうです。

社保加入対象となるもの

被保険者数が51人以上の企業で働くパートやアルバイトの皆さんへ、2024年10月から社会保険への加入が新たに義務付けられる条件が以下の通りです。

  • 週の所得労働時間が20時間以上
  • 月額賃金が8.8万円以上
  • 2ヶ月を超える雇用の見込みがある
  • 学生でない

事前にすべき対応

パートやアルバイトとしてお仕事に取り組む皆さんの中には、自身が社会保険に加入したくない(家族の扶養で保険に入り続けたい)という願望をお持ちの方もおられます。

来年10月から適用が広がる見込みのある皆さんに対して、そのご希望をお聞きし、必要であれば労働時間の調整についてお話しすることが、おすすめです。

適用拡大の対象外の企業における対応

この適用の対象外となる企業については、さきほどのパートやアルバイトの社会保険加入は義務ではありません。しかし、労使の合意のもと、希望するパートタイマーが社会保険に加入することが可能です。ただし、加入にあたっては、企業全体の規模になりますので、加入条件を満たすパートタイマーがいる場合、その希望者全員が加入する必要があります。

詳細については、AまたはBといった2つの選択肢のうち、どちらかの同意書を提出いただくこととなります。

A:当該事業所に使用される同意対象者の過半数で組織する労働組合があるときは、当該労働組合の同意書

B:Aに規定する労働組合がないときは、当該事業所に使用される同意対象者の過半数を代表する者の同意または当該事業所に使用される同意対象者の2分の1以上の同意書

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