久保社労士法人ニュース

2019年12月

セブンイレブンの残業計算の間違いニュースにびっくり!

2019.12.16

おはようございます。久保社会保険労務士法人 久保です。

今年は27日が金曜で仕事納めとなる会社も多く、あわただしさが前倒しされてる気がします。

さて、先日のニュースで、セブン-イレブンが1970年代から残業代の一部が未払いだったと発表し給与の計算式を誤り、チェック体制も整備していなかったという記事に呆れた方も多いと思います。

残業代の支払い不足は4.9億円にもなるそうですが、それも本当?と思ってしまいます。

1970年代から始めた精勤手当や職責手当に対する残業手当支払っていなかったそうです。

でも、2001年6月に労働基準監督署から支払うように是正勧告を受け、セブンイレブンでは、給与の計算式を変更したものの、精勤手当や職責手当に対する残業手当の計算式は割増率を1.25倍としなければならないが、0.25倍として誤って適用していたそうです。

この原因について、会見に出席したセブンイレブンの会計本部長は「法令に関する理解が不足していた。社内でミスに気づけるチェック体制が整備されていなかった」とのこと。

2001年に計算式を変えた際、計算が正しく行われるかという確認はしていたものの、社会保険労務士などの専門家が計算式そのものが正しいか確認したものではなく結局、今までミスが放置されていたという、誠に信じがたいことが生じていたそうです。

給与明細には手当ごとの残業代が記載されず、総額としてまとめられていることも、問題が発覚しにくい要因となったとのことですが1円の売上や商品単価に神経を削り、他店と競争に打ち勝ってきたセブンイレブンが「1.25か0.25か、わからなかった~」なーんて・・・・ね!!

あれあれ? アレレ~?になりませんかね。

ただし、このニュースを見て、今一度、見直していただきたいのは、残業単価の計算が間違っていること、含めるべき手当が漏れていることは非常に多くの企業様の規定で発生していることも事実です。

「エッ~ この手当も残業単価に含めるの?」というケースが、本当に多いです。

ぜひ、この機会に残業代の根拠となる計算式をご確認ください。結論から申し上げると、正社員については退職金を支給するのに、長期勤続の契約社員、パート社員には退職金を全く支給しないことは違法とされる可能性が高いです。

以下、判例の事例をあげてご説明します。

(1)勤続10年前後の契約社員への退職金不支給を違法とした事例
メトロコマース事件(東京高裁平成31年2月20日)は、駅構内の売店で売店業務に従事する販売員について、正社員には退職金を支給するのに契約社員には支給しなかったことが問題になった事案です。

この事案では、正社員と契約社員で配置転換の範囲や仕事の内容に違いがあり、企業側はその点を正社員にのみ退職金を支給することの理由づけとして主張しました。

しかし、裁判所は、勤続10年前後になる契約社員に退職金を全く支給しないことは違法であると判断しています。

(2)勤続7年半のパート社員への退職金不支給を違法とした事例
一方、ニヤクコーポレーション事件(大分地裁平成25年12月10日)は、パート社員と正社員の退職金格差が違法とされた事例です。

正社員とパート社員はいずれも運送ドライバーで、仕事の内容や異動の範囲に大きな差がなく、しかもパート社員についても約7年半雇用が継続されていました。

それにもかかわらず、正社員には退職金を支給するがパート社員について支給していなかったことが違法と判断されました。

このように、長期勤続のパート社員についても、正社員に退職金を支給しているのにパート社員であるから不支給とすることは、違法と判断される可能性が高いといえます。

この判例については以下の記事でも詳しく解説していますのであわせてご参照ください。

~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆

★【同一労働同一賃金について】★
さて、パートや契約社員であっても正社員と同一労働をおこなっているのであれば正社員に賞与が支給されるなら、パートや契約社員にも賞与は支給すべきと示されましたが今日は、退職金について、ご紹介されていただきます。

厚生労働省の同一労働同一賃金ガイドラインには、退職金について以下のように記載されています。

メトロコマース事件(東京高裁平成31年2月20日)では、長期雇用を前提とした正社員に対する退職金を手厚くすること自体は不合理ではなく契約社員に対して正社員と同額の退職金を支払うことまでは求めていません。

でも裁判所は、契約社員には少なくとも正社員の退職金の4分の1相当額以上は支払うべきとしました。

また、労働契約法で、「契約社員の無期転換ルール」が定められ、通算5年以上の契約社員に無期限の雇用契約への転換を請求する権利が認められており、裁判所の判断としては、勤続5年以上は非正規社員であっても長期勤続と考える傾向があります。

つまり5年以上の期間にわたる契約社員、パート社員については、少なくとも正社員の退職金の4分の1以上は退職金を出すというのが、同一労働同一賃金ルールに基づく退職金制度の見直しにおける目安になると思います。

同一労働同一賃金の関係では、退職金だけでなく、基本給や手当、賞与についても、格差を違法とした判例が出ています。

冬季賞与の計算や年末調整計算で、最も忙しい時期に入りますが今後は、同一労働同一賃金を基本に、賃金、賞与、退職金の見直しをお考えください。

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